長い間、仕事が多忙で、書き込みが出来ないで居ました、今も多忙は変わりないのですが、新たな従業員達が仕事に慣れてきたので、幾らか余裕が出来ました。以前のように書き込みは難しいのですが、少しづつ更新していきます。よろしく。
今の剣道界では、試合に強い選手=剣道が強いと思われているようです。
私は、試合に強いのは剣道が上手い人で、剣道が本当に強い人なのかといえば、?を抱いてしまう人間なのです。
確かに、剣道も本当に強く、地があり試合も強い人もまれには居ますが、私のみる所、殆どの選手は上手さで勝負しているように見えます。勿論、試合も強く、自力が在る剣道が理想ですが、中々そうは行きません。
昔、榊原 正範士に言われました。「剣道が上手いのと、剣道が強いのとは違うぞ。だから本当の実力、地力をつける稽古を積みなさい。」と言われたことがあります。
今熊の手元に一人の少年が熱心に稽古に通ってきています。他道場の子供ですが、熊は剣道が好きで、熱心な子供なら、他道場であれ何であれ構いません。真剣に指導に取り組みます。
その子が最近、試合に勝てるように成って来ました。勿論、親御さんも勝つことで喜びを感じ、次の試合も勝つことを、当然のように子供に期待するはずです。
子供も親の期待を裏切らない為に頑張るはずです。試合が近くなってきました。
それとともに、彼の剣道が少し変わり始めて、焦りが出てきました。
まだ子供です、当然自己のコントロールが完全に出来ていません。打ち気に逸る余、右手に力みが出てくるのです。そうすると当然、剣先が浮きやすくなり、打ちにも冴えが出てきません。
彼 の場合本当に素直で剣道、稽古が好きなようです。研究もしますし、だから進歩も早いのですが。熊は一抹の不安をぬぐえないで居ます。試合に戦々恐々として いる間、本当の実力が中々身に着けにくい。できるなら三年間くらい試合から離れて、地を練ってくれたら良いのにな~と思っています。