Canada Youshinkan Kendo Dojo

「思い入れ」 

何事でもそうだと思うのだが、その人の思い入れの強さで、物事の進み具合、上達の進化が変わるのだと思う。一口に剣道が好きだと言ってでも、必ず其処には個人差がある。

又その思い入れの個人差は、測りで測れる物でもなく、誰にも解らない。
だが、その思い入れが強ければ強いほど、人間は努力をするし、体を掛け時間を掛け工夫もするのだと思う。

剣道で、あの人は強い。剣風が良い。風格がある。などは、全てその剣道をやるご本人がが如何剣道に取り組んできたか、その思い入れが表面に出てくるだけの事なのだ。

最近、「昇段審査に合格する本」的なインスタントな本が出回りすぎているような気がする。本を読む事だけで、剣道が出きるのであれば誰も苦労はしない。本は勿論読んだほうが良いと思うが、大事なのは其処に書かれている良い所を如何に実践していくか。

この実戦が無ければ、単なる頭でっかちに成るだけで、逆効果に成る恐れすらあると思う。安易に、努力もしないで、段がトントン拍子に昇段するはずが無い。
それでは剣道本来の持つ、鍛錬と言う目的が無くなってしまうではないか。

情報社会、情報がありすぎて、どれが本当か解らない。だが、物事の本質は天地自然の理に反しては絶対にありえない。だから自然の理を求め、それを見極める努力をしていると、偽者と、本物の差が歴然と見えてくる。

そんな所にも、同じ剣道人としての思い入れの差が大きく作用してくるのだと思う、
折角、縁有って、剣道修行に志を持たれるのであれば、思い入れを強くして、天地自然の理にそむかない剣道を学ぼうではないか。