先週の土曜日。2011年3月26日早朝、熊親子が経営する、肉屋の同じ建物12棟あるの一番端の棟から出火。
此処のオーナーは中国本土から、1$ショップに卸す雑貨を輸入する業者で、端から2棟所持していた。中には天井まで山済みにされた商品が余地無くぎっしり詰まっていた。
そのお隣は、石材やさんで、大理石を磨く工場。玄関の方は、パソコンの部品を扱う業者が営業していた。
熊が毎日出社するのが朝6.30分前。丁度、6.25分頃その前を車で通った。何だか湯気のようなものが立ち上がっていたが、この季節である、暖房の湯気でも上がっているのだろう位にしか思わなかった。
6.45分に出社した社員が、隣が火事だという。外に出てみると消防車が2台消火の準備を始めていた。
そこで、店内に戻り、スープを作る為に火に搔けた大鍋の火を切り、元栓も閉めて、従業員が出したまな板の上の肉を全て冷蔵庫に戻させて、全員避難をさせて、全員外に出るのと同じく停電。
当然ガス会社も来て、ガスも大元の元栓で閉めて帰った。電気もガスも不通になった。
駆けつけた警察官が、建物の中に入ることを禁じた。仕方なく、出社してくる従業員に半日分の給料を支払う約束で、帰宅をしていただいた。
火災は思ったより火の勢いが強く、二台のポンプ車では間に合わず、最終的にはしご車を含め6台のポンプ車が投入されたが、12時間経っても火は消えないで燃え続けた。在庫の中にプラスッティクの商品が多かったことと、段ボール箱が消火放水の妨げになり、消火の邪魔をしたそうである。
幸い風が強くなく、4軒目が自動車修理工場。中にはガソリンやオイルがあるので、消防隊は必死で、3棟目で延焼を食い止めるべく最大の努力をしてくれたお陰で、三棟が全焼、4棟から~6棟目まで、屋根が破損を受けただけで事なきを得た。
だが、満載された、商品は、消火を妨げ、消火の後も3日間小火騒ぎが出た。
火事が出たのは土曜日で週末その日の配達は当然出来ない。お客様に出切る限り電話で配達が出来ない事情を説明、火の消えるのを待ったが一向に消える気配が無い。
午後二時頃になりようやく火の手が小さくなってきたので、消防局の検査官の名刺を頂き、火が落ち着いたら電源を元に戻したいので協力をお願いしておいた。
そこで一旦家に帰る息子が夜様子を見に現場に戻り、一応鎮火した状況を見定めて、消防局検査官の許しを得て、電力会社に電話、電気を流してもらえるように交渉。電力会社は電気工事店に直接ラインを引く事で許可を頂き、何とか真夜中に電気を通すことが出来た。
この災難時に、土曜日、1日だけの休業で日曜から営業を再開出来たのは奇跡に等しい。機転と、行動力。是で何とか救われた。
おまけに息子はガス会社とも交渉して、考えられない方法で、ガスの導入もこぎつけた。是には驚かされたが・・・・笑
通常火災現場のガス復旧は1週間は出来ない相談なのだ。安全に安全を確かめなければガスの元栓は開けない。其れを2日目に遣って退けたのだから、凄い。経営者として、確り育ってくれた事に、天に向かい感謝した。
我々の職業は冷蔵庫の中の在庫が電気が無ければ冷やせない。若し二日間電流が流れなければ、冷凍庫の在庫も全て放棄しなければならない。
そうなれば、我々の商売は完全に窮地に立たされていたであろう。機転と、行動力の速さ、実行力があったればこそ、回避できたと確信している。
丸一日停電でも、生の精肉は恐らく廃棄処分を言い渡されたであろう。真夜中に必死の交渉により、10時までしか働かない電力会社が12時まで付き合ってくれて、電気工事業者が工事の終るのを待ってくれ、電気を流してくれた。冷蔵庫の温度が上がる前に冷やすことが出来た。
そのお陰で、被害は店内陳列オープンケースの中の肉とスープ鍋で火に掛けて合った材料だけで、最小限度で抑えることが出来た。隣の連中は1週間経とうとしている現在でも完全復旧している所はない。
いざと言う時の危機管理、剣道から学べる、護身の術、考え方は同じである。いざと言う時に力を出せる、剣道を学んでい無かったら知る事もできなかった。隣の連中には悪いが、われわれだけが、剣道のアイディアのお陰で再開できた。
現場で、表に立って、次から次ぎ出てくる難問に、平常心で冷静に対処してくれた息子の成長にどれだけ心強さを感じたか知れない。
息子も剣道を子供の頃から学んできた、自然に身についたいざと言う時の機転、危機管理能力、行動力。親子で剣道を学んできた最高のチームワークが出来た。
有り難い事だと感謝せずに居られない。どんな難関でも切り抜ける道は必ずあります。日本の被災者の方々も頑張ってください。
一日も早い復興をお祈りいたします。