今日の稽古、1級のヤス、面を打たれそうに成ると、頭を横に振る。
熊が叱った。首を横に振ると、相手が見えにくなる。それと首をかしげる事は、
心が遣られた証だ、そんな事で逃げても何にも成らない。
心を打たれたら終わり、負け。頭を振って逃げるより、振らないで打たれるまで相手の打ちを確りと見届けろ。それが心を崩されない初歩だ。
だが、言うはやすいが、これが中々難しい。出来ているようで出来ない。
先ず何だかんだ言う前に、これを遣らない癖を付ける。
それが出来たら、剣道における心法はほぼ出来上がりだ。
脅かされない、ハッとしない、打たれるまで相手の太刀筋を見れるだけの度胸、それが出来たら何ら怖いものは無いは ずだ。
怖いから首を振る。ハッとするから首を振る、脅かされたから首を振る。つまり心が崩され たのと同じなのだ。
そんな簡単な事の稽古から、不動心、平常心の稽古が始まる。