12月6日から三泊四日でトロントに、居合道の講習会と昇段審査を兼ねて行って来ました。ついでに指導者の会議もあり、毎日が忙しく過ぎていきましたが、外気温がマイナス10度、粉雪が吹雪いていました。
講習会は三段以上六段受験者まで熊の担当。皆さん、可也詰めた稽古を成されていて、審査に対する意気込みを感じました。
中には女性で六段にチャレンジされる、弁護士の方がいて、熊が、全剣連居合は、この本の通りに抜いてください。此れが鉄則です。これ以外の動作は一切が自分の癖で作り事ですから、古流と混ぜないように。と申しました所。
彼女は全剣連発行の英文の翻訳解説書が、以前発行されたものと最近発行されたものでは中身の内容が異なる書き方がしてある部分がある。どちらが正しいのか?と質問に合い、最近の物しか読んでいなかった熊としては説明に窮した。
全剣連が公に発行している書物解説書が二通りある様では、指導書として如何なものか、おまけに彼女職業柄、書物の隅から隅まで読むのはお手の物。おまけに立派な居合を抜かれる方で、良い恥をかいてしまった。
今回の審査で、受験者が53人。一番彼らが困ることは毎年日本から招聘される先生方の指導が変わることだと言う。
制定居合は、事細かに動作所作が決められていて、何通りの教え方があるわけが無いのだが、恐らく先生方の考えを織り交ぜて説明されているための混乱ではなかろうか。
日本から指導に見えられる先生方はくれぐれもご自分の考え方で、自己流の指導をされないようにお願いをしたい。制定居合は厳格に決められたとおりに抜くように成っている。くれぐれも忠実に解説書の通りにご指導頂きたい。
其れを徹底して頂きたいと念ずる。そこで、彼らにアドバイスさせて頂いた。若し今度、日本から先生を招聘されるときは、カナダ剣道連盟から全剣連を通じて、八段審査員の有資格者を招聘するようにと言っておいた。
其の先生方は全剣連が今一番気をつけて指導をされていることを忠実に伝えて頂けると信ずるからである。
今回の審査、格段、それぞれの力量が格段毎に精進の深さがはっきり見て取れたことは嬉しい事でもあった。
海外と言えども確り稽古をしている人々も居るということを忘れないで頂きたいと深く思った次第。