Canada Youshinkan Kendo Dojo

嵐の後

昨夜は、風が吹き荒れた。雨の量が少なく、大荒れになるとの予報を幾分裏切った形になったが、被害が無かったのだから其れは良し。

日本でも台風一過、と言う言葉がある如く、今日は良い天に成った。快晴とは行かないが雲間に見える青空が遠く透き通って見える。枯葉は可也天に舞い、地に落ちた。葉の無い梢が 青空に、細い鉛筆を準えたように絵を描いている。

先日の稽古は20名を越す集まり、賑やかだった。最近、稽古で拘りを持ち取り組んでいる課題がある。

左手を出来るだけ納めて、心の動揺を抑え、強い攻めに転ずる其の効果を倍増させる試みで取り組んでいる。

熊はどうかすると、何でも遣るときに極端にやりすぎることがある。今回も、左手を納めることを意識するあまり、左腕のふくらはぎを左胴に軽く接触させておいた。

所が其れが丁度稽古着の袖の筒と重なっていたようで、ふくらはぎの一部が擦れて皮がむけた。おまけに左手の指が痙攣するくらいに疲れた。

別に余分な力を入れて握っていたわけではない、軽く握っているだけなのだが、意識が其処に働いているためか、手のひらの筋肉、指の筋肉に精神的、神経的負荷が可也掛かっていたようだ。

だが稽古の内容は、面白いくらいに意気が高揚して、溌剌とした稽古が出来た。だから攻めの気は可也出ていたようである。生徒も一段と燃えて稽古をしてくれた。

稽古後、外は寒さが増しているにも拘らず、稽古着が久しぶりにズッシリと汗で重くなった。

自分の稽古が出来ているとは思わず、ナンダカンダ工夫をして見れば、良い悪いは別にして、それなりの発見はある。

だから剣道は面白い。