Canada Youshinkan Kendo Dojo

意識と無意識。やる気と工夫。

剣道では、自分の稽古振りを治そう、または上達しようとするとき、其の技成りを研究するときにはどうしても意識をしながら、稽古をしなければ成らない事がある。

其の意識がないと、単なる汗を掻いてるだけで進歩はおぼつかない。だが、其の稽古も段々上達するに従い、意識をしなくても体が自然に動くところまでいくようになる。

つまり有意識から、無意識の段階に進むので有るが、結構難しいと感じている方が少なくない様に思う。

それは単に、体をかける稽古が少ないから出来ないだけで、昔ある有名な指導者が研究した本によると、一つの技を覚えるのに10万回稽古すればできる様になる、と書かれていた事を思い出す。

10万回、若し、仮に素振りを例に取ると、普通のスピードで、20分で1000本、1時間で3000本の素振りができる。

100.000÷3.000=33.333時間掛ければ新たな技が完成できると言う事になる分けだが、この時間、長いと感じるか短いと感じるか・・・・・・・

仮に、毎日、1時間ずつ素振り同様に技の練習をしたとする。約一月後にはほぼ完成された技が身に付くと言うことではないか。

例えそれが、一拍子の面の打ち込み稽古だったとして、3倍~4倍の時間が掛かったとしても、3ヶ月~4ヶ月で物になる計算だ。

遅くとも半年掛ければ十分ではないか。そう思って熊は稽古をしていた。実際には、そんなに数ある技を稽古するわけではない。

現代剣道では、打つところが四箇所、其のうち殆どが先の業で小手と面、相手が打って来た所を返して打つのも、小手返し面、面刷り上げ面、面応じ胴。

後の業は殆ど気にしなくて言い位のものだ。
と言うことは5つの技を稽古すればいいことに成る。

と言うことは三年も真剣に遣れば大体技は身に付く。後は地稽古の中で応用に対応していけば良いのではないのだろうか。

だから、打ち込み稽古と、約束稽古(技の稽古)誰かともに歩む人で、相談してやればお互いの得になる。

10年真剣に遣れば一角の剣客になれる、それが証拠に、羽賀準一先生は20歳かそこらでで中山博道先生に入門して25~6で日本有数の剣士に成っておられる。

世の中にはそんな人も居るのだから、ようは遣る人の工夫とやる気次第だと言うことがわかる。