Canada Youshinkan Kendo Dojo

「前で捌け」

千葉仁範士が、ある人にアドバイスをする中で、非常に大事な教えだと、これは肝に銘じなければ成らない話が幾つか有った。その中で、迎え突きに関して話された。

勿論、熊もそのお考えに異論は無い。熊自身殆ど迎え突きはしない。極まれである。

千葉範士と稽古中に、迎え突きを、していた人が居た。
それも一歩引いて迎え突きをするのである。当然範士の面は先に届いている。

千葉範士の考えでは、突っ張りは、心の居付きと同じだと捕らえられて居るようだ。
本来、技は返すべきである。と言う考え方だ。

昔、高野佐三郎範士の教えで、ツッパリは技の止まり、と戒められている。
ツッパリ=迎え突きの事である。又、中島五郎蔵範士の教えで、「打つ太刀は返す太刀、返す太刀は、打つ太刀である」と教えられたと、佐藤博信範士から聞いた。

そのことでも解るように、迎え突きは出切るだけしない方が良いと思う。
確かに、剣先を中心に置いていると言う目的と、心が動かないという目的は確かにある。

だが、後ろに引きながら迎え突きをした場合、殆どが、打たれた後に剣先をつける訳だから、何等意味を為さなくなってしまう、打たれてしまった(傷付き、死んだ)後で本来剣先が着けられる筈も無い。

昔熊が榊原正範士に言われた、「迎え突きを練習するなら、前に出て突け」と教えられた。「前で突けば、相打ちか、若しくは突き勝ちである。後ろに引けば死体である」と

それらを鑑みるとやはり、迎え突きは前に出て、突かなければならないのだと思う。

だがやはり迎え突きは技の止まり、と言う観点からすれば、相手の技を出きる限り返し技で応じるべきなのだと思う。

又、千葉範士はこのようにも言われた、技は皆前で捌け、応じ胴ですら、前で捌くのが本当だ、全ての相手の技は前で処理しなければ、成らないとも言われていた。
事実、相手の技は、前で捌けば捌くほど、楽に決める事が出きる。

これは未熟な熊の経験からでも完全に裏付けられる事実だ。
全ての刷り上げ、打ち落とし、応じ返し、全て前で捌く。これに徹して、やりぬく信念が大事だと思う。