最近仕事が忙しく、中々に書き込みが出来ない日が続く、忙しいと言っても、人で不足が祟っているだけなのだが、夏場は総じて忙しいので、覚悟はしていた。
しかし、どれだけ忙しかろうが、稽古だけは必ず出ている。仕事で疲れた体と頭をリフレッシュするには剣道ほど最適なものは無い。
それは、打たれると言う事があるからだと思う、人間本能で打たれることを嫌う、その為に真剣になり切れるので、稽古中頭の中は、剣道の事だけで、他のことは考えて居る余裕等ないのが当たり前、だから頭の切り替えが容易に出きる。
昨日も、仕事後、白熊とギリギリに、道場に出かけた。最近、試合なども無いので、基礎、筋肉の使い方を指導している。特に、背筋と、身体左側だ。最近の試 合偏重の剣道の中では、当てようとする本能が先立ち、どうしても右手打ちに成りやすい。だから、左を鍛える事がどうも疎かに成ってきている気がする。
昔、関東学生が遠征でカナダに来た時、日本側の監督を務めていた、某氏が、黒熊の背中の筋肉を触り、東京の大学に勧誘していた事を思い出す。又、最近の選手の中でも、宮崎正裕選手の背筋が人より図抜けて強いと言うことが本に書かれていた。
背筋の強さは剣道では非常に大事な要素になるということだ。逆に見れば背筋の弱い選手は将来性が薄いと言う事に繋がる。そこで背筋を使った打ち方、素振りの仕方、左片手で、思い切り竹刀を振らせて、片手で打つ事を遣らせている。
昨日、白熊は、一人の非常に熱心な中学生、を鍛えていた。これは熊が指示をしておいたのだが、将来、彼をカナダを代表する選手の一人に育て上げたい気持ちがある。
そこで、彼が出きる極限まで追い込んで稽古を付けるのだ。彼はまだ子供、まだまだ甘さが出て、やっと堪えているが、そのうち、死地からの命がけの生還を果たすような気力が備わるに違いない。それを願って、心を鬼にして鍛えている。
これはわざと言うより、気力と体力の勝負だ。気力も体力もまだまだだが、でも何とか荒稽古にも耐えていた。これを遣るのと遣らないのとでは、将来気力の強さは俄然差が出てくる。勿論稽古をつけるほうも体力と気力が要る。
道場の中でそんな荒稽古をする組があると道場全体の空気が引き締まる。そんな張り詰めた中での稽古は気合も入り、気分も乗るので非常に盛り上がる。昨日もそんな楽しい稽古が出来た。