熊流攻め方の法則。
攻め方は、勿論、単一では有りません。ですから、此れは熊が自分で取り組んでいる方法です。参考に出来るよう成らして下さい。 熊流考え方では、あくまで相手の中心線(水中線とも言う、眉間から鼻喉臍を通る相手の体の中心線だと考えていただければ良い)に剣先をつけて、脱力したまま、自ら打突機会を求めて、打ち間に入る事を攻めだと考えています。 先ず、以前どこかで説明したと思いますが、中段の構え(セイガン)と言われる構えに5つのタイプがあることはかきました。 剣先の延長が、相手の左目。此れは守りの構えであり、誘いの構えでもあります。 剣先の延長が相手の眉間。此れは相手に対する脅迫の構えで、攻撃的で相手に恐怖感を抱かせるには最上の構えだと考えています。 剣先の延長を相手の喉に。此れもまた、突きえの恐怖感から、上と同じ考え方の基に立つと考えて良いでしょう。 剣先を相手の鳩尾に。此れは相手の手元を抑え、抑制しながら攻め入るには最上の方法だと言えます。 最後は剣先を相手の臍。此れは相手の反逆に対する、用心も含まれますが、自ら攻めに転じた場合は相手に小手を警戒させる構えでもある。 要は、この剣先の位置、高さは、臨機応変に変化し、適材適所で使い分けしなければ効果が無いと考えます。 前に、E-面で説明した遣り方で、間合いを考慮した責め方を考察してみます。 間合い、相手との距離。剣先が触れるところ、触刃の間合いをAとする。 剣先で少し中に攻めはいったところ、交刃の間合いをBとする。 中結い。刃部の三分の一の間合いをCとする。 刃部の真ん中がDとして、Eは其れを超えた、三分の二まで入ったところと考えていただければよい。 だから鍔元はFと考えていただき。Gが相手の打突部位と考えて話を進めます。 熊流では、構え攻めの段階で、腕の力を脱力して間合いに攻め込む時に、どの時点まで竹刀を上げないか、其れをどこませ攻めと言う行為に生かせているかを主題に考えています。 熊はE~Fの中間まで上げません。だから最後の打つ瞬間まで竹刀は上げない事になります。 何故其処まであげないか。其処まで上げなければ、相手を完全に見切る事ができる。 更に、其処まで剣先が相手の中心に付けてあるということは、いつ何時でも、相手の逆襲に対して、対応する事が出来るからです。 と言うことは自分の攻めで相手を完全に攻め切ることにも繋がるわけです。 処が、大体の方々は、A~Bに入ったところで剣先を上げてしまう。 つまり打ち焦りですね。打ちたい欲が剣先を上げさせてしまう。 そこで上げれば当然Gまでの距離も時間もがありますから、相手は出小手も抜き胴も、応じも、すりあげも、容易に出来てしまう。 ですから、A~E,Fの中間くらいまで、剣先を上げないで、更に高さでその都度適材適所で高さの変化を有効に活用できれば、相手は、時には小手を警戒せざる得なくなり、喉元突きを警戒する事にもなり、眉間で恐怖感は煽られるし、手元を押さえられて、出鼻を崩される。 自分の体、特に上半身の脱力コントロールが上手く出来て、この遣り方で、攻め入る時の剣先の高さの変化と、間合いの見切りさえ、上手く使う事ができれば、攻めは容易に相手に通じる事が理解できるのではないでしょうか。 これさえ出来るようになれば、醜い被き技や騙まし討ちなどしなくても相手は十分に踊ってくれるようになると思います。 相手が踊ってくれるようになれば、その崩れたところを打たせて頂ければ其れで良いわけです。 勿論、この動きに(打突)関する、足は、Aから始動して居ます。 左足は蹴る常態の維持が出来ていて、右足はスライド、させながら、其処まで攻め込むと言う事です。 |
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攻めの考察
- 若者もそれぞれ。
- 最善を尽くす。