Canada Youshinkan Kendo Dojo

当館初代館長、羽賀忠利範士が、満92歳の天寿を全うされて永眠された。

何はとりあえず、飛行機に飛び乗り葬儀には間に合った。夜伽で再会した範士のお顔は、お寺に安置されている、仏像のように安らかで綺麗なお顔をされていた。

葬儀では、弔辞も、最後のお別れとして範士とお話をさせて頂き、トリを勤めさせて頂いた。、皆様にそれなりの感動を頂いたようだ。

思い起こせば40年の長きに渡りご指導頂いた。範士には、剣道、居合道のみならず、父親的存在として、人生の師としても、深い教えを頂いた。
自分の人生の窮地にどれだけ、精神的バックアップを受けたかは計り知れない。

範士は、人との繋がりを非常に大切にされていた。85歳までは年に5000枚の賀状を手書きで書いておられた。近年は減らしに減らして、それでも3000枚の賀状を一枚一枚毛筆で手書きで書いておられた。

入院先の病院に届けられた3000枚の賀状を見て、病院側ではこの方はどんな方なのだと、目を丸くされていたと聞く。

本日より、図らずも二代目館長を名乗る事になったが、範士の遺志を継ぎ、微力ながらでもこの道発展のために尽力をしたいと考えている。
今まで、書き記してきた記事も多くの方々に読まれているようで、日本から、感謝の言葉が送られてきたり、質問状が届くようになった。

できる限り、範士の教えを後世に伝え残さなければならないと、お返事させて頂いている。

師の無い人は不幸である。師を持たずして指導者に成ろうとする者はさらに不幸だ。
カナダに居て、その事が痛いほど分かった。熊はその点最高の幸せ者だった。全て範士のおかげです。

合掌。