Canada Youshinkan Kendo Dojo

「無駄話」

たまには良いだろう、無駄話も。先日の稽古で面白い発見をした。
熊の道場では、地稽古に入る前に必ず最低でも45分間は基本打ち込みを遣る。

殆どが面。前回の稽古、今、養心館で一番良い面打ちが出きる三人、熊、白熊、黒熊で交代で面打ちを遣る。それも三種類、間合いだけが違う面打ち、其の中に、ユウノスケ、か、アキラ、タケノリ、ケイタ、などを交代で一人だけ入れてみた。

熊トリオ三人が親爺から受け継いだ基本で、殆ど同じ面打ちをして、自分だけが違う面打ちをしているわけだから、違和感が生ずる。何かが違う事は幾ら鈍感な彼らでも分かる。

一番ハッキリするのは、踏み切り足の強さ、踏み込み足の高さ、開き、着地地点、両肩の脱力、打突姿勢、竹刀操作における手の内の冴え。其の違いがわかる事だ。

熊トリオは、長年親爺の指導を身体に叩き込ませてきたので、形は出来ている。だが若い連中はまだ其処まで体が掛かっていない。だからまだ不自然さが露呈してしまう。其れを分からせる為に非常に効果があった。

その、違いを重点的に矯正をする意味で、土曜日の稽古に発展した。

カナダでは、どれだけ稽古をしても其れが学校に優待で入れたり、職業剣道家、警察や学校教師等の、収入につながる事は絶対にない。だから、本当に好きなだけで皆遣っている。

週に三回とは言え、床掃除、礼式を含め一回2時間弱。の稽古をする。それもかなりキツイと思う稽古だ。昨日の土曜日は1.30分殆ど切り返しだけ、それも 体育館の立に端から端まで大きくゆっくりと大きく踏み出して力強く、左足を引き付け、其の力を利用して、竹刀を振る。これは結構にキツイ。

だが其れを嫌がらず遣るのは何故だ、彼らは剣道が好きなだけ、本物の剣道を身に着けたいと其の思いだけなのだ。熊トリオをはじめ、まだまだ未熟だが、身体を掛ける事、
研究をする事は厭わない。将来、収入にも繋がらない剣道。ただ純真に求めていく。

彼らは馬鹿なのか、純真なのか。其れは読者の判断にお任せする。