若い頃、榊原先生から、得意技を作れといわれた。
あいつのあの技は解っているがもらってしまう、と言われるくらいの得意技。其れを持てば大きな武器になる。
それで、今度は相手が其れを警戒するから、その逆のところが打てるようになる。
詰まり第二の得意技が自然に出来るようになる。
それで最後は、得意技がなくなる様にしなければならない。
詰まり何処でも何でも打てるようになる。
ところが最終的には、技が簡略化されて、非常に単純な技で出来るようになるものだ。と教えられた。
今振り返ってみれば間違いなくその道を歩んできたように思う。
先師の教えは、良い道しるべを残してくれている。