Canada Youshinkan Kendo Dojo

部品の組み立て

肉体を離れて剣道は語れない。剣道は全身を上手く使いこなして、良い、打突が出切る。其の肉体を上手く使いこなすには、筋肉と、関節の使い方が鍵に成る。

熊は、夫々の関節、筋肉を部品と読んでいる。つまり、手首、足首、手の指、肘、肩、膝、股関節、下腹部、背筋、肩甲骨、など等、剣道で使われるであろう筋肉と関節の箇所を、夫々に個別に自由に楽に働かせる事を研究してきた。

其の部品の働き、動きをできる限り無駄なく目的のために働かせて、夫々の部品をつなげ、組立てていく、其の働きに、心が潤滑油の働きをして、良い打突を生み出す、要素だと考えてきた。

今まで非常に無駄な遠回りをしてここまで来たが、この部品改造を心がけて稽古した方が数段早く身に着けることができると言う事に自信を深めた。

一見時間が掛かりそうに思えるが、絶対に近道だ。欲張らず一つ一つの部品を仕上げていく、そして出来上がった部品を組み立てていく。それで肉体はOK。

後は心の問題だが、積極的に攻める心を働かせれば其れが部品の潤滑油になる。

この考え方は、兵庫県に居られた、松本敏夫範士九段の書かれた物を、手に入れたことが切欠になった。松本範士は榊原正範士が崇拝されていた先生でした。