世の中にインターネットが普及したお陰で、見ず知らずの人々との剣道交流が始まった。一つは、岩手県の原田源治範士の生徒さん、Dr西村のグループだ。
Dr西村には二年をかけて、歯を抜いていただいたお陰で、慢性的に痛みが出ていた肩が楽になり、竹刀操作の脱力が完璧に近い状態に進化させる事が出来た。
現代医学では解明不可能な事だが、事実自分にとり物凄い効果が見られた事は紛れも無い真実だ。心より感謝している。
この方々とは通常の朝稽古の後、下の小道場で1時間近くお手合わせを頂いている。皆さん姿勢、太刀筋も良く、熱心な方々だ。楽しいお稽古が頂ける。
其れと、交剣知愛@MIXの熊フレンドの皆さんとの稽古会、此れも楽しい稽古会だ。この方々には、特別の思い入れがあり、熊が出来うる限りの上達のお手伝いをさせて頂いている。
このグループは京都と、東京に分かれてお稽古を頂いているのだが、東京では中野区の剣道連盟のご好意で、中野区の体育館道場で合同稽古の形でお世話に成っている。此れで二年間続いている。京都は三年目に入った。
そして、熊フレンドの皆さんには其の年の課題と称して、矯正点を指摘して、一年がかりで取り組んでいただいている。其れを克服されて進歩されたお姿で、お稽古いただけたときは此方も非常に嬉しい物だ。
今回、野間の朝稽古にも参加させていただいたが、何と、3人の熊フレンドが参加して、一人は3度、二人は2度掛かってこられた。この熱心さには頭が下がる。
その日は、折り良く?参加者が少なかったとの事で、彼らは大変得をしたとご満悦であった。そういえば、昔、熊も榊原正範士に日に三度掛かり、「もういいと」笑って言われた経験が在るが、二度三度、掛かられると其れは其れで嬉しい物なのだ。
必死に、何かを掴みたい、其の思いが痛切に感じられたので、熊の秘伝をこっそり伝授させて頂いた。ご本人はご自分の面打ちが明らかに変わったのに驚いておられたが、理合いを正しく学び、其れを実践すると何方でも簡単に上達できると言う事に他ならない。
秘伝等と言っても特別の事ではないと思うのであるが、熊自身此れを掴むまではそれなりの苦労はしてきた。其のお陰で、面打ちが非常に楽になった。熊と直接お稽古頂いた方なら、其の面打ちがどのような物かお分かり頂けていると思う。
そろそろこの面も自分なりの完成に近づいてきたと感じている。それで、更なる上を目指して、何かを掴む努力が始まった。其れが今年の日本武者修行で感じた事であった。