人間、なくて七癖と言うのが有る。此れは熊が、養心館と言う中で、何時も同じ生徒達ばかりを、相手にしているから、感じることなのかもしれないが、夫々に、攻めから打突に繋げる得意の行動パターンがある。
勿論、其れは各自各様で夫々が個性的で、得意な方法があり、それから経験的に編み出した遣り方なのだと思うが、其れが癖と言うものに繋がっているのだと思う。
此れは、恐らく、日本で稽古されている方々でも、多かれ少なかれ其れは有るし、注意していれば必ず気付く筈の事だと思う。
若し仮に、自分に其の行動パターンがあるとすれば、其れを相手に読まれていたとしたら、其れは物凄く自分にとり、不利になると言うことは言うまでも無い。
だが、強くなれば成るほど、其の行動パターンは相手に読ませなくなってくるし、其の行動パターンすらなくなってくる。
つまり出たとこ勝負が出来る。何時如何なる場合でも臨機応変に対処できてくるという事だ。強いと言うことは、そう言う事だと思う。
だから中々相手に打突の機械を掴ませないし、隙も見せない。
下手に打ち込めば必ず返されてしまう。
ヤハリ癖、と呼ばれる、行動パターンは出来るだけ作らないことが大事だ。いつでもどんな機会にでも、自由自在に対処できる様になるのが、我々が本当に目指さなければ成らない剣道だと感じている。