Canada Youshinkan Kendo Dojo

「構」

構、剣道に於ける構は、剣道修行上の大切な大きな要素の一つだと思う。
単に、構と言ってでも、色々の見地から検討する事が必要であると思うのだが。

例えば、剣道において考えれば、

1身構え 2心構え 3気構え 4腹構え、さっと思い付く言葉だけでも4つも出て来る。

1身構え=肉体的戦闘準備
2心構え=自己行動の意思決定。
3気構え=意志決定後の貫徹。
4腹構え=不動心。

形で作れるすなわち身体で表現する「身構え」と、

形に見えない精神状態のあり方、すなわち自分の意志を表現する「心構え」、信念を表す「気構え」、何があっても動じない「腹構え」があると考えられます。

身構えは、足の踏まえ方、姿勢、竹刀の持ち方、左手の位置、剣先の付け方などをしっかりと念頭に置き、形から作り上げていきます。

心構えは、ヤルゾという自分の意思決定。自分の心に自分で言い聞かせる。

気構えは、意思の段階を超越し、自己の信念にまで高まり、強い貫徹の心になる。

腹構えは、修行が極まると、何時いかなる場合でも動ずることなく、泰然自若(たいぜんじじゃく)とした行動,対処ができるようになる。

こんな風に考えられると思う。

だが、単に身構えと言っても、各自それぞれの考え方で、工夫の段階があり、色々である、三角矩の構とて、それぞれの肉体構造で違ってくるはずだ。

ましてや相手との攻防で絶対と言う事が無い世界、千変万化の事態に対応できる身構えなど形の上であろう筈が無い。

しかし、その中でも、出来る限り無理なく無駄なく自由闊達でありながら隙の無い構えを探さなくては成らない、是が又面白い。何故ならその形から成る構は心と連動しているからである。だが其処まで話を進めてしまうと何が何だか分からなくなるので、

今回は一つ一つの要素に分けて、構を検証してみたいと思う。続く。