Canada Youshinkan Kendo Dojo

茶巾絞り

良く剣道の竹刀の持ち方は、茶金絞りの様に持て、と言う教えが、いつの間にか誤解が生まれて、打つ時は絞れと言う事に成ってしまったようだ。 この教えにまた尾ひれがついて、はなはだしいのは雑巾を絞る様にと誤解されて居る。 勿論、中山博道範士の教えの中には、打突の瞬間絞れと書いてあるのも目にはしたが、手首をねじって絞れとは書いて無い。 森田文十郎範士の腰と丹田で行う剣道。だったと思うが・・・ 「冴えとは、打突の瞬間、右手と左手の小指を締める事により、物打ちに生ずる力を冴えと言う」と言う内容が書かれていたと記憶する。 さてこの茶金絞りだが武道専門学校主任教授の、内藤高治範士の書いたものが出典だろうと思う。 その書いたものが、見つかったので、記しておこう。 手裏=多分手の内と読む方が理解し易い。 「手の裏とは手裏と書くなり。この手の裏は初歩に於いて正確に教えておく事最も寛容。 自分勝手に握る時はその習慣は直らずして終身の技癖となるなり。 故に流儀によると茶巾絞りと称して、手指屈伸に重き注意を払う所以のもの、この手の裏が正確の握り方に有らざる時は、白刃の場合切れざる故に、古来より手の裏の事は、何れの流儀に於いても初歩者には第一の注意を払う事に成っておりまする。 剣を握るは書家が筆を持つのと同様であります」 と書かれて居る。 さ~、如何であろうか。手首を捻じり絞るのではない事が判明致したと思うのですが・・・・ 熊がいつも言う、竹刀は指で持つ。手の平で握ってはいけません。 お分かりいただけるや・・・・? 古い書物たまには再読する物ですね。笑