Canada Youshinkan Kendo Dojo

「身構え、腕、竹刀の持ち方。」

いよいよ、身構え愚考も大詰めに来ました。
今回は腕、竹刀の持ち方にまで言及してみたいと思います。

先ず、腕だが肩の力を抜かなければ成りません。
肩に力が入っていると腕の自由が利かないからです。

立った姿勢で、肩をグット持ち上げて、肩を耳の側にまで引き上げてください。
それを、ストンと下に落としてみてください。それが肩の力の抜けた状態です。

その、落とした、状態で肘から下を脇腹からスーと手を前に出すように、伸ばす感じで前に出し、手の平を合わせます。お参りをする時のように。

そして右手を一握りくらい前に出し、両手の指先だけ曲げます

其処へ竹刀の柄を、手の中に前から差し込むように、軽く、指先で竹刀を持つようにします。

その時の左手の親指の付け根がお臍の前で、お腹から一握り半くらいの位置に収めます。

右手は左手の握りから、一握り余、前の所で右手を竹刀に添えます。

大事なのは、竹刀は手の平、指に密着していますが、握り締めない事です。
左手はやや少し握る感覚が有った方が良いかもしれません。

どれくらいの力で、握るか、と言えば、誰かに竹刀の先をもって引っ張ってもらって、手が引っ張られたら、握り過ぎです。竹刀が手から抜けていくくらいが良いでしょう。

ですが、これだけは絶対に気をつけて下さい、手の中で竹刀が泳ぐようではいけません
必ず柄革が手の平、指に密着している。これが大事です。

開いていますと、瞬時の打突時に緩みすぎている分、握り締め無ければ打てませんので、瞬間的に握り閉める事になり、逆に硬くなります。

特に右手は気を付けないとその癖が諸に、技に響いてきますので要注意です。
打突時に右側から竹刀が出てくる人は殆どそれが原因です。

剣先の高さや付け所は、相手により異なります。
昔からの教えにも5通りの考えが記されています。

正眼・・相手の喉
晴眼・・相手の両目の間
青眼・・相手の左目
星眼・・相手の顔の中心
臍眼・・相手の臍

これらはその都度相手の出方により変化するものだと考えていた方が良いと思います。

本来ははこうした身構え(有構)を作り上げて、磐石の構として仕上げた後に、無構(構は心)の状態にまで進化すべきなのです。

ですが、無構と言ってでも、有構が確り出来て居なければ、無構の状態には発展できないと考えますので、先ずは確りとした、身構を作り上げるべきだと考えます。